往年の都電のカラー写真が素晴らしい「おすし」さんのサイトの掲示板上で多くの都電ファンの方々と出会い、開設当初はローカル私鉄ファンが中心だった「ぽこぺん」掲示板もかなり都電色の濃いものへと変化していた頃、あちらの掲示板の常連メンバーによるオフ会が何度か開催されました。その都度お誘いを受けていたものの、なかなか都合が付かなくて参加することができず悔しい思いをしていましたが、やっと念願が叶い、平成16年秋の神明町での会合に出席することができました。

場所は昔懐かしい都電の神明町車庫跡に建てられた勤労福祉会館の会議室で、集まった皆さんは穏やかな良い方ばかり。既に掲示板上では殆どの方々と親しくなっていましたが、お互いにまだ遠慮があるのか、比較的静かな雰囲気で会が進みます。ゲストとしてお招きした元大塚営業所の都電運転手、平田さんと尾上さんに当時のお話をしていただくと、皆さんも熱心に聞き入り、中身の濃い質問なども出されて、大変充実した会となりました。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、あたりも薄暗くなった頃、道路の向かい側の店舗に保管されている「神明町車庫前」の電停標識を拝見しに行きました。昔は都電沿線の至る所にあった、誰もが見覚えのあるホーロー製のもので、たしか弘亜社の製品でしたね。

そして解散前に、先程の会場に隣接した、その名もズバリの「神明都電車庫跡公園」に展示されている都電6063号の前で記念撮影をしました。皆さん大好きな都電の前に並び、少年のように生き生きと目を輝かせています。（この写真はおすしさんから戴いたものですが、自分ではこの日の写真を撮っていないので使わせていただきました。）

結局みんなで駒込駅まで歩き、メンバーの大部分はそのまま居酒屋へ飲みに行きました。最年少のマイクさんが当時まだ未成年で飲み会には参加せず、丁寧に挨拶をなさって先に帰られたのが印象に残っています。親御さんの年齢が我々よりも下だと伺い、坂下さん達と妙に感心したものでした。

居酒屋では和気藹々たる雰囲気が漂い、各自の都電との思い出話などに花が咲きました。それぞれ異なる場所で暮らしていた子供時代の体験でも、都電や鉄道に関しては何かと共通の話題が多いせいか、この日初めてお会いした方でもずっと以前からの知り合いのように感じられ、まるで小学校の同窓会のような気分です。数十年前のニアミスも判明したりして、楽しく飲み、語り、時の経つのも忘れるほどでした。こういう機会がもっとたくさんあれば良いのにと感じたのは、私だけではなかったと思います。まだ夜も早いうちでしたが、またの日の再会を約して別れました。

（会場となった勤労福祉会館の写真は別の日に撮影したものです。）